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鉄瓶の修理第五弾は、鳴金付きの蝋型鉄瓶 銅蓋です。
鳴金というのは、お湯が湧いたときに音がなるように、鉄瓶の底にくっつける板みたいなものです。
実際に音を聞いたことはありません。
北陸方面で昔につくられていた鉄瓶に、鳴金タイプがあると聞いているくらいです。
今回の鉄瓶はその鳴金がついたものでしたが、取れていました。
蝋型の鉄瓶
それほど古くない時代。
5〜60年前の昭和時代につくられたであろう、蝋型の鉄瓶です。
いわゆる南部鉄器は、土を固めてつくった鋳型に鉄を流し込みます。
関西方面で造られていた鉄瓶には蝋型が多かったようです。
ろうそくの蝋で型を作って鉄を流し込みます。
これはこれで非常に特殊な技術で、東北方面では蝋型の鉄瓶つくられたことがありません。
鉄瓶の博物館にもなかったと思います。
蝋型の鉄瓶の特徴は模様の凹凸が大きな事。
むちゃくちゃ思い切った模様をつくれることです。
なんでも東京藝術大学のようなところで鋳物を学んだ職人さんには作れるそうで、誰とは言いませんが盛岡の有名な鉄瓶工房の親方さんはおそらく蝋型の鉄瓶を作れるだろうと聞いています。
今回は鉄瓶の痛みは少なくサビだけでした
偶然、隣駅のお客様でした。
いつ入手した鉄瓶であるかは不明とのことでした。
こうした蝋型の鉄瓶を私も是非手に入れたくて探しています。
今も蝋型鉄瓶を作っている職人さんはほんの僅かですがいらっしゃるようです。
デパートの茶道具の売り場へいくと5万円程度で売られています。
昔の蝋型鉄瓶はその数倍〜10倍はしますが中々目にすることは有りません。お客様の鉄瓶の中にはそうした逸品がありますので目の保養をさせていただいています。
今回もご覧いただき有難うございました。
番頭三浦
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